カラーした日にシャンプーはしてもいいの? ヘアカラーのプロが解説

カラーした日にシャンプーはしてもいいの? ヘアカラーのプロが解説

美容室でヘアカラーをすると「今日はシャンプーをしないでくださいね」と言われることもありますよね。整髪料や汚れが気になっても、ヘアカラー当日はシャンプーをしない方が良いのでしょうか?

今回はヘアスペシャリスト・今井 健仁さんにヘアカラー当日のシャンプーについてお話しを伺いました。

今井 健仁さん

ヘアスペシャリスト

今井 健仁さん

ホーユー株式会社総合研究所 研究員/博士(医学)

ヘアカラーした日にシャンプーしてもいい?

美容室でヘアカラーをした日にシャンプーをするかどうか迷いますよね。
LICOLO Instagramのフォロワーさんに聞いてみたところ、約3割の方はカラーした日もシャンプーをしているという結果に!(267名からの回答)

2023年3月16日 ストーリーズでのアンケート結果

実際のところ、美容院でカラーをしたあと、当日のシャンプーは避けるべきなのでしょうか? 

ヘアカラー当日にシャンプーは避けたほうがいい

今井 健仁さん
今井さん

美容師さんによってはカラー当日のシャンプーについて言及しない場合もありますが、当日はヘアカラーの染料が髪に定着しきっていないので、汗をかいたなどの状況でなければ避けた方が良いと考えられます。

髪に染料が定着しきっていないので、シャンプーで色落ちもしやすい状態。また、ヘアカラーに使われるカラー剤は、アルカリ性のものがほとんど。一方でシャンプーやコンディショナーの多くは酸性です。シャンプーの酸性の影響で、せっかく鮮やかにカラーリングされた髪色が変色してしまうことがあるとのこと。

今井 健仁さん
今井さん

染料の種類にもよりますが、酸性にすると多くの色で鮮やかさは減少していきます

きれいなカラーを保つためには1日くらい経つまではシャンプーやコンディショナーを使ったケアを控える方が良さそうです。

今井 健仁さん
今井さん

お湯で流すだけでもだめですか? とも言われますが、毛髪に水が入ることで定着しきっていない色が流れてしまいやすいので、できれば避ける方がベターです。

シャンプーをしたい場合

そうは言っても夏場は汗をかいたり、美容院でつけてもらった整髪料が気になったり、カラー当日に洗ってさっぱりしたい、という方も多いと思います。

ヘアカラーの色味や色持ちを考えると当日はシャンプーをしないほうがいいですが、どうしてもシャンプーをしたい場合はシャンプーの仕方に気を付けるといいそう。

今井 健仁さん
今井さん

毛穴の皮脂が毛先までいくのには実は意外と時間がかかるものです。なので、カラーをしたばかりの髪をごしごし洗うのではなく、シャンプーやコンディショナーの量をいつもより少なく調整し、頭皮を中心に手短く洗う方法を試してみると良いかもしれません。

シャンプーの使う量を少なくし、髪につけている時間を短くすることで、色落ちを少なくすることができるとのこと。

また、どうしても夜はシャンプーしたいという場合は、美容院でカラーをする時間を調整するのもおすすめ。午前中にカラーをすれば、夜にシャンプーをするまで時間があいて染料が毛髪に定着しやすくなるので、そういった調整をしてみるのも良いかもしれません。

カラーリングを保つヘアケアのポイント

カラーリングを保つヘアケアのポイント

せっかくきれいにカラーリングした髪はできるだけ長くその美しさや鮮やかさを保ちたいもの。特別なケアをせずとも、毎日のシャンプーやヘアケアでお気に入りの色を長く楽しむ秘訣はあるのでしょうか。

ヘアカラー用のシャンプー・コンディショナー・トリートメントを使う

今井 健仁さん
今井さん

シャンプーやコンディショナー、トリートメントのほとんどは酸性ですが、ダメージ補修に特化したものの中には酸性が強めのアイテムもあります。色のことも考えますと、ダメージヘア専用のものよりは、カラーリング毛に特化したアイテムを使うのもおすすめ。

プロマスター カラーケアシリーズは、カラーをした髪の毛の特徴やダメージを考えた成分配合になっています。

ヘアカラーによって毛髪の内部で見られ、色落ちなどの原因となる「毛髪不均一化現象」に着目。毛髪内部にダメージの差や空洞が発生し、色落ちや質感の低下を招くことから、この本質にアプローチする補修成分“LMCイコライザー※”を配合、ダメージ部分だけをケア。集中ケアを可能にした補修成分が、美しく均一な髪へ効果的に導きます。

※ コラーゲンアミノ酸、(水添ヒマシ油/セバシン酸)コポリマー、マンゴー種子脂【毛髪補修】

ダメージを受けている毛髪は色の定着もしにくいので、カラーリング専用かつダメージを考えたアイテムを使うことで、美しい髪の色を保つことにつながりそうです。

摩擦に気をつけて優しいヘアケアを

使うアイテムももちろん重要ですが、毎日のケアの心がけでもカラーリングを保つことは可能なのでしょうか。長くカラーを楽しむためのポイントを伺ってみました。

今井 健仁さん
今井さん

カラーリングに限ったことではありませんが、シャンプーや乾かすときに髪に摩擦を与え過ぎないことは重要です。濡れている毛髪は物理的にも弱い状態で、擦り続けることは、毛髪にもダメージを与えますし、頭皮にも傷をつけ皮膚のバリア機能を低下させる原因にも。健康な頭皮や髪を保ち、カラーリングをキープするためには泡でやさしく洗い、余計な摩擦を避けましょう。

濡れているときの過度なブラッシングも摩擦になるので、ある程度乾かしてから髪を梳かすことも重要だそう。

また、カラーリングをしてすぐにヘアアイロンなどで高熱を与えると変色の原因になるので、避けるのがベターです。ドライヤーも皮膚が熱いと感じるようなら温度が高すぎる証拠。髪との距離を離すか、低めの温度でやさしく乾かすのがおすすめです。

カラーの色落ちが気になったらカラーシャンプー

カラーの色落ちが気になったらカラーシャンプー

ポイントを守っても日が経つにつれ、どうしてもカラーリングは色落ちしてくるもの。色落ちが気になったときのケアもおさえておくことで、お気に入りの髪色を長く楽しめます。

カラーシャンプーで色落ちを防ぎつつ、髪色キープ

今井 健仁さん
今井さん

明るめの髪の場合は1~2週間後を目安に、ヘアカラーの色落ちを感じてきたタイミングでカラーシャンプーやカラートリートメントを使い始めるのがおすすめです。色の補充をする感覚で使ってみてください。

ソマルカ カラーシャンプーは、紫、ピンク、アッシュ、オレンジ、ブラウンの5色があり、今の髪色に合わせて選ぶことが可能です。例えば、ホワイトヘアやハイトーンヘアには黄ばみを抑える効果のある紫を。アッシュ系やグレージュ、ブルー系の髪色にはアッシュを使うと黄ばみや赤みを抑えて透明感をキープすることができます。

今井 健仁さん
今井さん

いつものシャンプーをカラーシャンプーに置き換えるだけでカラーリングをキープできるので、色落ちが気になってきたら3日に1回くらいの頻度で使ってみてください。ただし、色によっては次のヘアカラーに影響が出ることもあるので、美容院でヘアカラー施術をする予定の1週間前くらいから使用を控えることをおすすめします。

ヘアカラー直後から、次のヘアカラー予定まで、タイミングに合わせた適切なケアをすることでお気に入りの髪色を長く楽しんでみてはいかがでしょうか。

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【出典】Ushico、Ushico、Ushico、Ushico/ PIXTA(ピクスタ)