家の中でも要注意!髪を日焼けから守るための紫外線対策

家の中にいても注意したい紫外線。お肌の紫外線対策には気をつけている人が多いと思いますが、髪のUVケアはおろそかになっていませんか?

紫外線は、家や車の中でも窓ガラスを通過して届いたり、曇りの日やお洗濯ものを干すときなど、日常の中で油断できません。ちまたでは「紫外線を多く浴びた部分が白髪になっている気がする…」という声も聞こえますが、果たして真相は⁉ 紫外線と髪の関係や髪のUVケア法まで、へアカラーメーカー hoyuの研究員に聞いてみました。

5月は1年で2番目に紫外線が多い!

紫外線というと夏に降り注ぐイメージがあるかもしれませんが、実は5月の紫外線も夏並みの量が降り注いでいます。昨年の東京では、8月に次いで2番目に多かったという気象庁のデータもあるほど。ところで地上に届く紫外線は、2種類あるのをご存じですか?

肌の奥深くまで届き、シワやたるみの原因となる「紫外線A波(UVA)」と、肌が赤くなる日焼けやシミ・そばかすの原因となる「紫外線B波(UVB)」です。このうち、5月の紫外線は肌に急激な影響を及ぼすことのないA波が多く、家や車の中にいても窓ガラスを通過して届きますので、気づかないうちに日焼けをしている場合が多いので注意が必要です。

出典:気象庁 日最大UVインデックス(解析値)年間推移グラフ 2019年東京地区

紫外線で白髪が増えるって本当?髪も傷みやすくなるの?

強い紫外線に当たると肌にダメージがあるため、髪にもよくなさそうと思う方が多いかもしれません。しかし、髪の毛というよりは頭皮が影響を受け、間接的に白髪となる可能性はありますが、紫外線が直接白髪の原因となることはありません。 

とはいえ、海やプールなどで強い紫外線を浴びたあとに、髪がゴワついたりキシんだりして、「傷んだ」と感じることがありますよね? 実は、これは紫外線の影響ではなく、海中やプール水に含まれていた金属イオンなどが髪の表面に付着することが原因。感触が悪くなる=傷むというわけではないのです。

また、「紫外線を浴びると白髪染めが褪色しやすくなる」という声も多く聞こえてきます。実はこれは、紫外線により白髪染めの色が変化したため。特に赤や黄色の暖色系より、青や緑の寒色系のほうがその影響を受けやすいといわれています。また夏はシャンプーの回数が増えたり、汗をかいたり、髪が濡れる機会が増えますよね?髪の毛は濡れた状態だと染料が抜けやすくなります。

いずれにしても、夏は染めた髪の色を保つうえで、注意が必要な季節だと言えそうです。

髪のために実行したい紫外線対策4つ

1.ヘア用の日焼け止めスプレーを使用

お肌だけでなく、髪にも日焼け止めを使いましょう。ベタつきが少なくヘアスタイルを崩さないスプレータイプがおすすめです。また、いつも同じヘアスタイルでは、分け目の部分だけ日に当たりダメージが集中してしまいます。日によって分け目を変えたり、分け目の目立たないヘアアレンジにしたりして、ダメージの分散をはかりましょう。

2.日傘、帽子を活用

髪の毛はもちろん、頭皮を紫外線から守るためにも日傘や帽子は必須アイテム。その日のファッションに合わせてコーディネートを楽しみましょう。

3.長時間濡れた髪を放置するのは厳禁

濡れた髪を放置すると、表面を覆うキューティクルが開いたままの状態に。ダメージを受けやすいので、海やプールに入った後はなるべく早くドライヤーで乾かしましょう。

4.日焼け後は頭皮を保湿ケア

もし日に当たってしまったら、頭皮の保湿をしてください。頭皮用の製品ではなく、顔用の製品を使っても問題ありません。ただし、脂が出やすい場所なので、乳液やクリームでなく、さっぱりとした化粧水をスプレーするのがおすすめです。

髪や頭皮への紫外線対策が大切ということがおわかりいただけましたか? しっかりケアを心掛け、健康的な髪をキープして夏を楽しんでくださいね。

監修

小林 愛 さん

ホーユー株式会社 総合研究所
先端技術研究室 新領域研究課 研究員